圧倒的にペンギン

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私が部屋に戻るとそこには驚愕の光景が待ち受けていた。
知らない人が窓の外に張り付いていたのだった。
「家に入れてくれ〜」
しかも何か言っている。
完全に不審者だ。
本来ならば警察に通報するところだが、寛大な私は入れてやることにした。
ただし、危険人物の可能性もあるので、安全を考え、不審者の足の骨を砕き、手足をしばった。ついでにアバラも何本か折った。

「あなたは何者ですか?」
私は優しく話しかけた。しかし、不審者は痛みで声が出ないようで苦しそうに唸るだけだった。
優しくし過ぎて調子に乗ってしまったようだ。
流石の私も我慢が出来ず、警察に通報しようとしたところで、あることに気づいた。

「ここはどこの家だ?」

寝ぼけてて気づかなかったが、ここは私の部屋じゃない。
昨日酔った勢いで別の家に転がり込んでしまったようだ。
まったく、はた迷惑な話だ。
私は迷惑料として金目の物を頂戴して家を後にした。
それにしても窓にいた人物は誰だったのだろう。
「最近は物騒になったな」
私はこの国の行末を心配した。

7/2/2023, 5:31:28 AM