『2人だけの。』
"今日は部活早めに終わりそう"
"それじゃあいつもの場所で待ってるね。"
部活が終わり待ち合わせ場所に向かう。
視聴覚室や家庭科室とか
普段授業あまり使わない教室が集まった第2棟。
そこの最上階の視聴覚室前は特に人が来ない。
簡単な秘密基地のようで集まるにはうってつけだ。
四階もあって階段を登るのはすごく大変だけど...
登りきった景色はすごく綺麗で夕焼けの下走る車や
夕日を反射するビルのガラスがキラキラしている。
息を整えてる間に見るには絶景だ。
こんな素敵な景色をふたりじめなんて贅沢な話だろう。
だけど...
「ごめん、待った?」
振り返るとさっきの僕と同じように息が上がった君がいた。
君とふたりじめできるなら悪くない。
僕と君と、2人だけの秘密の場所。
語り部シルヴァ
7/15/2025, 10:19:12 AM