自分の人生は、失敗ばかりだ。
ヤマザキ製パンのシールを集めたハガキに切手を貼るのを忘れていたり、マイナンバーカードの暗証番号を書いた控えの紙を何処かになくしてしまっていたり、人の名前と顔を覚えられなくていつもなんとなく愛想笑いで挨拶して、結局いつまで経っても分からないままだったり、あぁ、それと、これはあまり人前で言えないことだけど、個室のトイレの鍵の閉め忘れは短くはない人生で何度となくやってしまっている。
私の脳は効率がすこぼる悪い。周りの人たちはきっと私よりも上手く生きていると思うと、なんだか情けない。
忘れられない失敗ばかり、忘れたいことばかり、私の脳の中でチカチカと瞬いている。
恥の数だけ星が煌めくなら、私の脳内は星月夜だろう。きっとゴッホの世界よりも負けないカオスになっている。
チカチカ、チカチカ。
忘れたい思い出に限って忘れられないのは、その思い出の星が、私に忘れて欲しくないからなのだろう。だから、ずっと瞬いているのだ。
星空の綺麗さなら誰にも負けない気がする、出来の悪い脳みそだけど。きっと小宇宙なのだ。
お題/忘れたくても忘れられない
10/17/2024, 11:59:05 AM