「……いつまでさがしてるんだぞ、と」
任務の帰り道、いつも彼を探す。
「分からない。どこで区切りをつければ良いのか…どうすれば良いか、分からないの。」
彼に会ったら話したいことが沢山ある。
エアリスと花を売ったこと。
任務で失敗したこと。
レノとルードが喧嘩したこと。
“俺が帰ってきたらさ、キミしか知らない事、沢山教えてよ”
なんて言っていなくなった彼。
あの日が最後だなんて思っても見なかった。
「エアリスだって毎日のように手紙書いててさ、預かってるのに…まだ渡せてない」
「…それは、もうどうしようもないんだぞ、と」
「レノは…もし私が居なくなってもう探すのはやめろって言われたら…辞めちゃう?」
自分でもずるい聞き方だなと思う。
「まぁ、無理だろうな」
私の隣に並び、周りを険しい顔で見るレノ。
「だから毎回付き合ってるんだぞ、と」
「…ありがとう」
「見つかったら臨時手当、貰わないとな」
探索した目印に祈りをのせて私たちはその場を後にした。
-君と最後に会った日-
6/27/2024, 7:40:49 AM