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【答えは、まだ】

たとえば10年間、名前しか知らなかった君。
話したこともなければ、互いの認識すらない。
けれどいつも心のどこかで残る君の名の音。

顔も、声も、昔の姿も、今の姿も、まったくなにも想像がつかなく、まるで妄想の中に存在する人のよう。
だけど、君が確かにいたという記憶だけは確かにあって、こうして君を想うと胸が仄かに暖かくなるんだ。

この気持ちの答えはいったいなんだろう。
答えは、まだ、わからない。けれど、わかったところでどうすればいいのかさえも、またわからない。

9/16/2025, 12:04:30 PM