霧夜

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少しボロけた、一冊のノート。
開いてみれば、そこには沢山の絵が、文章が溢れていた。
自分の思いを書き出し、具現化したノート。

さぁ、今日も夢の続きを描こうか。

---二作目---

理想郷なんて、ないと思っていた。

これから先も、ずっと比較されて、ずっと独りぼっちの
苦しい未来しか想像できなかった。

でも

「久しぶりにケーキを焼いてみたんだが、一緒に食べるか?」

あの時、俺をあの場所から引きあげてくれた。
俺を個人としてみてくれた、そんなあいつがいたから。

「...お前が焼いたケーキを食べない選択肢なんてねぇよ...!!という事で、俺飲み物用意するな♪」

「...そう言って貰えるのは嬉しいものだな。...あぁ、よろしく頼む」

今は、そんな日常が続く、幸せな未来を描きたいと思えるんだ。


#理想郷
106作目

10/31/2023, 12:19:25 PM