愛を叫ぶ
今日も俺は愛を叫ぶ
「妹よ~~~ぉ!兄ちゃんの手作り弁当
忘れてるぞ~~~ぉ~ 愛情たっぷりだぞ~ぉ~」と俺は、学校に向かう為に
最寄りのバス停の列に並んでいる
妹に大声で叫ぶ
ちょうどバスがバス停に着き妹は俺の
声を無視しバスに乗ろうとする。
俺は、弁当を渡す為に妹を捕まえる
「ほらお昼はちゃんと食べないと駄目だぞ」その声を聞いて妹は目を吊り上げて
俺を睨む。
妹は、俺の手からひったくる様にして俺の
手から弁当を摑むそのまま何も言わず
バスに乗り込む
バスのドアが閉まり俺は、妹に手を振る。
妹は、俺には振り返らずそのまま後ろの
席に行ってしまった。
しかし俺は、気にせず腰に手を当て
満足げに頷き
今日も妹を餓死させずに済んだとほっと安堵するのだった。
そんな兄の一方通行の愛を妹は....
(あの馬鹿 公衆の面前であんな大声で
叫ばないでよ恥ずかしい~ お弁当なんて
無かったら購買で買うのに~」と顔を
両手で覆って項垂れるのだった。
こうして兄の重すぎる愛を妹は、今日も
鬱陶しく なおかつ 受け止め切れないの
だった。
5/11/2024, 10:38:07 PM