「生駒山上に絶叫マシンならぬ、絶景マシンがあるってCMみたんだけど、
行きたーーーい!」
車を持たない彼女は、俺の車をあてにして駄々をこねる
「お前なあ
七夕だから星を見たいっていって
湾岸まで車出させたの昨夜だったろ」
正直昨夜も深夜に車を飛ばしたわりに
湾岸は思ったより明るくて星はみえなかった為
散々文句を言われたばかりだった
「そもそも昨日星が見えなかったのも
光害のせいだろ」
「光化学スモッグとかってこと?」
「違う、公害じゃなくてひかりがいの方。
街の明かりが夜中まで無駄に光ってるから
星が見えなかったんだろ?
今度はその元凶を見に連れてけってこと?」
本音は生駒山上に行く道の暗峠を通りたくないんだが
結局押しの弱い俺は彼女に
「海と星空と夜景はデートスポットでしょ?男なら四の五の言わずに連れてきなさい!」
と令和の時代にまったくそぐわないわがままに
いつものようにしぶしぶ付き合わされることになる
あーあ、あそこ走り屋多いんだよな
7/9/2024, 4:08:29 AM