冬華(トウカ)

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街の明かりが、夜の闇を切り開く
暗く、重い闇に、明るく、軽い槍が突き刺さる

その槍は、僕にとっては眩しすぎた

家に帰っても、窓から差し込む光によって、静かな夜など存在しない
車の音、人々の雑踏、正体はわからないが、何かの音

今欲しているのは、静かで、穏やかで、暗い、そんな夜なのに
今は、びかびかとした、街の明かりが、ごうごうとした、人々の生きている証拠が
自分の生活の妨げとなる、障害となる

私の求める夜は、どこに行ってしまったのだろうか
また、あの頃の夜を…

7/9/2024, 9:09:14 AM