あの頃きみは、色が白くて、くびれのあまりないしっかりとした足をしていて、よちよちとわたしに向かって歩いてきていた。
そんなきみをわたしは
「My little polar bear」
『わたしのかわいいシロクマちゃん』
と呼んでいた。
月日が経って
もうすっかりかわいいシロクマちゃんではなくなったきみだけど、
年頃の、毛並みの美しい狼のように瞬間、瞬間、時折思う。
そんな子に、部活のお迎えなんかの時に、すこし離れたとこで口をパクパクして、
(ちょっと待ってて)
など言われるのは、贅沢なような、もったいないような、無駄遣いなような、うれしいような、複雑な気持ちになってしまう。
これから先、きみが成長したら、わたしはどう思うのかな。
こどもはずっと、どう変わってもかわいいものなのかな。
「過ぎた日を想う」
10/7/2024, 12:32:37 AM