何度か死後を妄想したことがある。死後と言うと、天国や地獄がどのようなものかと勘違いされるが、そこでいかに暮らすかではなく、死んだ直後どのように天国や地獄に運ばれるかというものについてだった。
それは妄想を超えるはるかに美しく、人類に希望を与えるものだった。私は特段良いことをしたつもりもなかったが、それでも大天使と形容するに相応しい美しい女性が、厳かに、やわらかい光と共に現れるその光景を見て、地獄に行くと思う者はいないだろう。
死というものは、生の終着点であるが故に恐怖される。ただ、死の後にこの光景があることを知っているならば、死も恐れずに済むのだろうが、それを生者に伝えるすべをもう持ち合わせていなかった。
10/17/2024, 3:29:29 AM