―やわらかな光―
鉄格子のはまった窓に、
やわらかな光が差し込む。
私以外に人の居ない、真四角で狭い部屋が、
電気が設備されておらず、
基本ずっと暗いままの部屋が、
少し明るくなる。
あぁ、やっとまた朝を迎えることができた。
腕で抱え込んでいた膝から顔を上げ、
手で庇を作って窓を見上げる。
今日も、心地よさそうな朝だ。
こんなにも変化のない場所にずっと居ると、
そこまで大したことのないことにも、
目を向けられるようになる。
自分は他人に生かされてるんだな、なんて。
最近気づいたことだけど、
ここ最近は毎日毎日思ってる。
他愛のないことも含め全てのものが
とてつもなく愛おしくなる生活。
10/17/2022, 1:10:56 PM