私の世界は光に溢れていた。
友達も多くて、勉強だって運動だって人並みには出来た。
カースト上位とは言わずとも、それなりに充実した生活を送っていた。あの時までは。
あの日、いじめを受けている子を助けただけだった。
偽善者ぶるのでなく、諭すのでもなく、先生に言っただけ。
それがどうやら気に食わなかったらしい。
次の日、いじめのターゲットは私になっていた。
友達は離れずに一緒にいてくれた。
でも、その友達もいじめのターゲットとして、見せしめにされたのをきっかけに、どんどん友達は居なくなっていった。
勉強も運動も人並みにできる。それでも、友達のいない孤独はどれだけ辛かったか。
誰にも相手にされずに、友達という希望すら失った私には逃げ道など一つしかない。
一筋の希望という名の光。
これは、悪いことでも何でもない。
ただ、自分による自分のための救済だ。
そう言い聞かせて夜の世界に旅立った。
11/5/2024, 10:15:13 AM