撮ったばかりの画面のなかで、金色にたなびく穂が彼女の向こうに陽を受けて輝いていた。逆光だと変に目を合わせすぎずに被写体に向き合える気がする。
「今みたいな景色ってさ」
空を見上げ髪を押さえて君が言う。
「朝がくるのか夜になるのかわかんないね」
いつのまにか夜の紺が色を深め、昼の名残の桃色が彼女の指の先で境目を溶け合わせている。
「好きなんだよなあ」
輪郭を際立たせた幻想的な写真から目を上げる。街灯がパッと点いて逆光ではない世界で君と目が合う。
『逆光』
1/25/2026, 9:58:55 AM