yuhi

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この道を右に行けば彼女の家で、左に行けば私の家だ。
そこで彼女は別れ際、いつものように「じゃあ」と言ってさっさと帰ろうとする。
いやいや、じゃあ、じゃないでしょ。と慌てる私に彼女はきょとんとしている。卒業式の後なんだよ、もうちょっと余韻があってよくない?

「え、でも近所だし、明日も会う予定でしょ?」

なんて言われる始末。まあ、そうなんだけど、ゴニョゴニョと言う私。

「じゃあめんどくさいから」と言って彼女は私の頭を撫でた。そして「じゃあね」と足早に背を向けた。

ますます余韻が必要になってしまった。 

9/28/2022, 10:07:16 PM