【FE風花雪月 シルヴァン―本気の恋―】
今日も適当に口説いて落として遊んで別れてまた新しい人と…それはガルグマク内では有名だった。老若男女口説いてフラレた人達は皆その枕を涙で濡らすという噂が絶えない男シルヴァンである。そんな彼は今日だけは少し違うようであった。
いつもは軽々しい足取りで歩き回りすれ違う女性全て口説く彼が、一人の女性から視線が離れない。目をつけた女性には直ぐに話しかけに行く彼が、想いを拗らせうじうじとしている。
「フン、湿気た顔をするな気持ち悪い。」
シルヴァンの腿を強く蹴る、見慣れた団子髪の彼が後ろにいた。
「フェリクスかぁ〜、いってぇ…、、力強いんだよ」
「貴様が碌に鍛えもせんからだ。」
いつも通り彼は強い口調でそういう。だが彼の言葉にはいつも裏がある。彼はどうやら、うじうじせず伝えたいことがあるならいつものように伝えにいけ、見ていられん。ということが言いたいらしい。フェリクスも素直でない。
(俺、どうやら本気で彼女の事が好きみたいだ…)
彼の見る空は鮮やかに色付いて見えたそうな。
9/12/2024, 10:32:09 AM