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ヨチヨチ歩きしながらアスファルトの上を歩いていた君は急にしゃがみこんで、地面をじーっと眺め始めた。何をそんなに夢中で見ているのかとのぞき込むと、熱い視線のその先にあるのは排水溝だった。

ただ水が流れているだけの排水溝。

行くよって手を引こうとするも、やだーーと全力で拒否。そんなに楽しいのかな。おばちゃんには良さは分からないや。

それから何分が経過しただろうか。ようやく飽きた君は急に立ち上がって、今度は抱っこをせがんできた。この猛暑に抱っこですか。はいはい、おばちゃんに拒否権はありませんよね。

絶対に降りませんからと、汗だくになりながらも私の首にしっかりつかまる君。

トボトボと歩き出すと、フェンスの向こうから電車の音が聞こえてくる。君はくるっと振り返り、うれしそうに近づいてくる電車を見つめる。足を止めて電車が通り過ぎるのを待つと、今度は反対の電車が。やれやれ。

一人なら8分ぐらいの道も、君と一緒だと20分ぐらいになるね。ま、楽しさは100倍だからいっか。


7/20/2024, 5:19:10 AM