Ryu

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我が家の猫は3匹。
末っ子は黒猫。
自分が幼い頃から、たくさんの猫と過ごしてきたけど、黒猫はこのコが初めて。
実家に寄り付いていた野良猫が、いつの間にか4匹の子猫を産んでいて、そのうちの2匹が黒猫だった。
母猫はキジトラ。
黒猫って黒猫からだけ生まれるわけじゃないんだ。
知らなかった。

実家から、一匹もらってくれないかと打診があって、すでに2匹いたから悩んだけど、逆に、2匹も3匹も変わらないかって結論になって、遠路はるばる実家までもらい受けに。
子猫達はかなり警戒心が強く、私達が実家に到着した時からずっと、テレビの後ろに隠れて出てこない。
それをご飯で釣ったりして何とか顔を見せたところで、私の母親が捕獲してキャリーバッグに入れようとしたが、かなり抵抗したらしく、母親が手から大出血。
床に血をポタポタ垂らしながら、何とか確保成功。

そんなのを目の当たりにして、実家から車で連れ帰るのは複雑な気持ちだった。
一匹だけ、無理やり母親のもとから引き離して、こんな遠い場所に連れ去ろうとしている。
もしこれが人間だったら、間違いなく非道な行為だ。
いや、猫だって…。
後部座席のバッグの中で縮こまっている黒猫を時折振り返りながら、なんだか心が締めつけられるような思いだったのを覚えている。

だが、猫は強し、だった。
最初のうちこそおとなしかったものの、すぐに我が家に慣れ、縦横無尽に駆け回る。
先住猫と張り合い、キッチンを荒らし、おまけにマーキングまでし始めた。
去勢もしたのに…。
おかげで今は、毎晩オムツ猫に変身する。
黒猫のオムツ姿、なんともcute!だ。

ちなみに、実家の残りの3匹の子猫はすべて里親が見つかり、母猫はそのまま実家で暮らすことになったという。
しばらくして一度、我が家の黒猫を連れて実家に帰ったことがある。
母猫に再会して、離れなくなってしまったらどうしよう、また血を流す事態になったりして、なんて危惧もしていたが、2匹はほとんど絡むこともなく、淡々とそれぞれの家族の一員として過ごしていた。

まさに、猫は強し、だ。
そして可愛い。

2/27/2025, 11:23:35 PM