君と一緒に
私の名前は未衣(みい)、花の女子高生!
「次って移動教室だったよね」
私は後ろの席に向いて言う
彼女の名前は夜(よる)、不思議な女子高生!
「うん。まだもう少し時間あるよ」
「ん〜、、暇だぁー!花の女子高生たるものこんなに暇であっていいはずがなぁーい!」
私は嘆く
女子高生とは常に流行を取り入れ、暇なんてあってはならないのだ
そんな私に夜は提案してくれる
「最近流行りのおもしろいゲームがあるけど」
「えっ?!なになに?しよ!」
私は流行りという言葉に反応した
「じゃあ、イヤホンガンガン伝言ゲーム、しよっか」
夜はルールを説明してくれた
片方がイヤホンをつけ、大音量で音楽を聞く
もう片方が何かワードを言って、それが何と言ったかをイヤホンがつけている側が解答する
という簡単なものだ
「じゃあ、はいっ」
夜から私へとイヤホンが手渡される
最初は夜が出題者で私が解答者
「えっ?なんて?」
夜が何を言っているのか全く聞こえない
「分かんない!もう1回!」
夜の口の動きに注目する
「分かんないけど、多分これかなぁ」
そう言って私はイヤホンを外す
「なんて言ったでしょう」
夜は聞いてくる
「たぶん、『未衣は世界一の美貌を持つ』かな」
「あぁ、惜しい。正解は『未衣は世界一のお調子もの』」
「わぁ〜、あともうちょっとだったのに、、、てかそんなこと思ってたの!?」
「じゃあ次は私だね」
夜はそう言って私の手にあったイヤホンを耳につける
私はどんなワードを言おうか悩む
「なんて言ったでしょう」
イヤホンを外した夜に、私は問いかける
「たぶんこれかな。『お弁当足りなかった、お腹すいた』」
「違いま〜す。正解は『夜からもらった卵焼きおいしかったな』で〜す、、、てか私食いしん坊キャラじゃないから!」
「じゃあ次は未衣ね」
そう言って夜は私にイヤホンを手渡す
私はイヤホンをつけて、夜のワードを待つ
すると夜は斜め上へと視線を動かし何かを見た
いや、何かを考えているだけだろうか
そして私の方に向いて何かを言う
やっぱり音は全く聞こえない
夜の口の動きに集中する
「よしっオッケー」
私はそう言ってイヤホンを外す
「なんて言ったでしょう」
夜はそうやってお決まりのセリフを言う
「今回は自信ある、『オムライスおいしいよ』でしょ!」
「正解は、」
夜はやたらと長い間を空ける
そして答えを教えてくれる
「『もう授業始まってるよ』でした」
「えっ?!」
私は斜め上、黒板の上の時計へと視線を動かし見た
「ヤバっ!!」
"ガラガラ"
「お前ら何やってる!もう授業始まってるぞ!」
教室の扉から語気を強めた口調で先生が現れた
「「ごめんなさい」」
私と夜は謝った
その時の夜の顔は、にこやかだった
1/7/2026, 2:07:01 AM