『1つだけ』
「うーん、、、買いたいけど、1本は量が多いな」
コンビニのドリンクコーナーの前で真剣に悩む夏目。
ちなみに、夏目は悩む時に人さし指でアゴを触る。
今もそれをやっている。
さらに、口をタコのように少し尖らせている。
その横顔をじっと見ていると。
「あ、そうだ!雪村さん」
突然、コチラ側を見る。
「1本買って、半分ずつシェアしませんか?」
別に断る理由はない。
だから。
「ん、いいよ。
それなら緑茶系な」
「リョーカイ」
夏目は返事をしてから、全国でメジャーな緑茶のペットボトルを取った。
「お茶、1本しかないから、間接キスになりますね」
耳元を掠めた低音に、心臓が跳ねた。
4/3/2024, 1:55:13 PM