るに

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長いコートについた黒いフードを被る。
世界との音を遮断するために
星型のイヤホンをして、
夜の街を歩いていく。
聴く曲はいつも同じ
「月の光」。
みんなが寝ていくような
ゆったりとしたテンポで奏でられるピアノ。
私が聴くには勿体ないような曲だ。
漫画を買い、
1度家に帰る。
鳩時計が
午前3時と
時を告げる頃、
買った漫画を1冊ずつ取り出す。
最初はちょっと前に1巻目が出たばかりの
「□▲◆◎■▽○」という漫画。
夜ではなく夕方に読む方が合っている漫画だった。
次は結構前から買っていた漫画の12巻、
「✖★□▽◆★□■」の「○★▲▽◎」という漫画。
1巻目から自分の想像を遥かに裏切る展開で、
こちらはもう1時間前に読みたい漫画だった。
最後は初めて買ってみた漫画。
表紙に惹かれ、
絶対午前3、4時くらいに合うと思って買った
「★☆★☆★☆」という漫画。
"Good Midnight!"
という一言が
とてもいい漫画だった。
何より、
「月の光」という曲の雰囲気に
すごく合っていた。
この余韻に
浸って
浸って
浸り尽くして、
溺れてしまいたい、と
薄暗い部屋の天井を見つめた。

9/6/2024, 12:56:52 PM