はた織

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 陰鬱そうな暗緑の中庭に降り注ぐ幾筋の光。
 夜露から生まれた白く淡く発光する朝の霧。
 朝霧を喫する鮮やかな若葉のもみじと燻んで老いた竹林。
 お行儀良く空を仰ぎ、ゆらゆらと揺れる浅緑の芝生。
 芝生を囲う木々の群れから溢れる木漏れ日を、白い水のように味わう草花の朝食。
 風のようにそっと庭の真ん中に立った私と目が合った木陰の中に瞬く青い瞳。
 おはようと太陽の下で私はおじぎをする。
 陽光の照明がご機嫌麗しゅうと一層輝いた。
               (241125 太陽の下で)

11/25/2024, 12:37:27 PM