星乃 砂

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風に乗って

翔  「行け!」
メイ 「がんばれ!」
飛鳥 「根性ー!」
3人 「「「飛べ〜‼️」」」

  ーーーーーーーーーー

メイ 「お兄ちゃん待ってよ。」
翔  「だから付いてくるなって
    言っただろ。」
メイ  「だって、アタシだって
    見たいもん。」
飛鳥 「メイちゃんもうすぐだ
    から頑張ろうね。」
メイ 「うん。」

3人は小学校の裏山を登っている

翔  「着いたぞ。」
メイ 「やっと着いた。
    どこ?どこにいるの?」
飛鳥 「ほら、あそこだよ。」

飛鳥が木の上に指を指す。そこには鳥の巣があり、雛がピーピー鳴いている。

メイ 「あっ、いた。カッワイイ
    ー。」
飛鳥 「アイツ、まだ飛べないの
    か。ほかの3匹はもう
    飛んだのにアイツだけま
    だ飛べないんだ。」
翔  「アイツは根性なしなん
    だ。弱虫なんだ。」
メイ 「そんな事ないもん!
    飛べるもん。」
飛鳥 「みんなで応援してあげよ
    うよ。」
メイ 「うん。そうしよう。」
翔  「そうだな、アイツが
    飛べればオレだって
    サッカーのレギュラーに
    なれる気がする。」
飛鳥 「僕だって逆上がりが
    頑張れる。」
メイ 「アタシだって、アタシ
    だってニンジン食べれる
    ようになる!」

翔  「行け!」
メイ 「がんばれ!」
飛鳥 「根性ー!」
3人 「「「飛べ〜‼️」」」

バサバサバサー
メイ 「やったー飛んだよお兄   
    ちゃん。」
翔  「アイツやりやがった
    な。」
飛鳥 「僕たちの上をグルグル
    回ってるね。」
メイ 「きっと、'ありがとう'っ
    て言ってるんだよ。」

その時、強い風に乗って空高く舞い上がっていった。

翔  「じゃあなー!来年また
    来いよー。」
メイ 「お兄ちゃん、あの鳥は何
    ていう鳥なの?」
翔  「知らない。」


           おわり

4/30/2024, 3:36:53 AM