陽月 火鎌

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久々に、ゾクゾクとした感覚がキた。
この感覚は、私以外に言わせると…恐怖、らしいのだが、私はこのゾクゾクを……興奮と、捉えている。

「ひぃぃー!?アっ、アニキっ!ここっここここれ、マズイっすよぉーー!?!?!?」
「おおおお、おち、おちつけフッガ、みろぉ!商隊の護衛の兄ちゃんを見なぁ!奴は落ち着いているぞぉ!!!」
「あ!?たたっ、たしかにそうッスね!?じゃぁ…オラたちはまだ死なないッス!?」

ははっ…私のような冒険者が護衛中の、商隊を襲っちまうような、おマヌケ盗賊が騒いでいる。まったく、本当にマヌケな盗賊だなぁ。

「スィリル君!?ほっ、本当に相手にするつもりですかぁ!?あっ、あれは⸺本物のドラゴンですよぉぉ!?」

私を雇った商隊の隊長が、何か言っている。何故聞く?これは”よくある遭遇”だろう?

「⸺しかし、夏の時期に氷竜と遭遇するとは、久々だぁ……あは♡今年”も”、氷菓と暑さ対策には困らんなぁ、くっくっく!!!」

「「「「「えぇぇぇぇぇ!?」」」」」

【スィリル、23歳。久しぶりのスリル】

11/12/2024, 10:36:01 AM