もう最悪。
「やってらんない!」
勢いよく私は酒を流し込んだ。
彼から突然別れを告げられて
上司から理不尽にキレられて
ホントに災難な日だった。
「ちょっともうお酒やめた方がいいんじゃない」
なんて声をかけてくれた店主の声なんて
もう私には届かなくて
「おかわり!!」
なんて言って意識を飛ばしてしまった。
カーテンの隙間から
キラキラと眩しい光が射し込んでいる。
「あぁ...もう朝か」
まだ寝ていたい私の目はぼんやりと周りを見渡した。
「ここ何処だろう?」
ここが私の家じゃないことは何となくわかった。
「え?!誰、?」
ベットの上に落ちた一筋の光が
そこにある金色の髪を明るく輝かせていた。
光の刺激を受けて,私の眠気は消えていった。
まだ,ぼんやりとした私の視界は
目の前にいる金髪を眺めている。
─────『一筋の光』
11/5/2022, 9:35:28 PM