あなた色に染まっていく自分が嫌いじゃなかった。
むしろそうしたいと思える人に出逢えたことに幸せを感じていた。
あなたは私を染めておいて、他のキャンバスを染めることに夢中になったね。
あなたが塗り続けてくれないから、私はどんどん色褪せて、色が抜け落ちていったよ。
塗りつぶされていた壁が無色透明になって、あなたの心がよく見える。
もう真実を見ないように自分で心を塗りつぶすのは疲れたよ。
どんなに華やかな色を沢山足してみても、調和を失った色達は暗くよどんでいく。
ふと横にあったキャンバス。
何も描かれていない真っ白なキャンバスが、今の私にはひどく眩しく見えた。
4/18/2024, 7:51:09 PM