ウーレ

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今日は喜苦楽家の設立記念日。

キクラゲをこよなく愛する我が家そして我が社は毎年世界一のパーティを開くのだが……。とても憂鬱でならない!

一度思い描いてほしい。
職人の魂が意匠を込めた重厚な扉を開けると、会場の中には白く美しい様々な器にぷるぷるなキクラゲ料理が燦然と輝いているのだ。
歩みを進めれば右手にキクラゲサラダ。左手にキクラゲの味噌汁。ご安心ください、キクラゲパフェもご用意しております。

ボクは幼い頃までキクラゲが好きだったのに。

キクラゲの美味しさをマイク越しに熱弁する祖父、聴きながらキクラゲのフルーツポンチを勧めてくる兄。片手に持ってるの何それ……キクラゲどら焼き?

すると突然大きくなった祖父の声が会場に響き渡った。

「さぁ皆様、キクラゲの栄光を捧げ踊りましょう!」

今はもう、食べないのではなく。食べられなくなった。

キクラゲのようなふりふりの衣装を着た参加者が曲と共に踊り始める。悪い夢でも見ているようだ。





















ボクはキクラゲに執着している人をこう呼ぶ。
































『キクラゲってる人』


























































『踊りませんか?』

10/4/2023, 12:13:39 PM