眠れないほど
───いつもと変わらない朝を迎え
今日も寄り道をしながら学校へ向かう。
朝は寒いし眠くて堪らないけれど
少し前から気になる子が出来てからは
教室に向かうのが楽しいと感じた。
その子は朝早く教室に来ては
窓際にある花瓶の花に水をあげたり
近くの席と楽しそうに話している時
微笑んでいる顔が可愛くて
僕の胸に刺さってしまった。
今ではその子を目で追っては
目が合ったら照れくさくて
目を逸らしてしまう。
本当は話したいけど
嫌われたら…なんて考えで
なかなか近づけることは出来ない。
あー少しでいいから話してみてー
なんて思いながら過ごしてく。
───ある日のこと。
学校行事でペアを組むことになり
僕は友達が居なかったので
サボろうとした時
「良かったらペアならない?」
その子から声を掛けられた。
ビックリして声が裏返ってしまったけれど
その時の君の顔は今も忘れられない。
眠れないほどの思い出。
12/5/2023, 11:42:59 AM