冬空の下二人、里山へ散歩へ行く。凍てつく空気は肺を徐々に蝕む。吐く息は白くなる。 道路が狭いため、意図せずとも手袋越しに手が触れる。だが、全くロマンチックではない。恋人──でもない。多分。 二人の間をすうっ、と風がいたずらする。このまま離れてしまうのではないかというほんの少しの不安と、そんなわけがないという絶対の安心がここにはある。
1/17/2025, 4:28:22 PM