NoName

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贈り物には、いろんな想いが込められている。

有名なのは指輪だろうか…
他にもバレンタインのチョコなんてものもあったか。

どれも俺には縁が無い物だ。

だから、目を疑った。

ボロボロの道具箱、
いつかの自分の名残りの中から、
溢れ出てくる小さな贈り物。

折り紙の鶴に、萎れたクローバー。
セミの抜け殻に、きれいな石ころ。

どれもみんな、小さな幸せのおすそ分け。

思わず涙が出る。

だってそうだろ?
なんで、こんなに残ってるんだ。
なんでお前は、残してたんだ。

そんな自問自答すら、
馬鹿らしいと笑えてくる。

浮かんだ顔が証拠だろうよ───。

そう、口だけ悪態をついて。
ぼこぼこ凹んだ、えんぴつを握る。

まずは、何からはじめようか…

拝見…からじゃ、堅苦しい。
久しぶり…じゃ、馴れ馴れしい。

あぁ、でも───。
締めは決まってるんだ。

これからもどうぞ、お幸せに───。

ってな?

3/31/2026, 1:38:27 PM