イルミネーションは好きだ
寒くて暗い夜を綺麗に彩ってくれる
誰と観るわけでもないし、自分一人でわざわざ足を止めて観るほどでもない
ただ毎年やってくる冬の、毎日やってくる夜を綺麗に彩ってくれているから好きだ
冬の澄んだ空気の中、見上げる夜空の星の輝きは普遍的な美しさだと思う
ただそれを模したかのようなイルミネーションは、人が作り出した地上の星なのだ
ともすれば夜空の星の輝きを覆い隠すほど眩いものでもある
ただ、星を見上げる余裕もない毎日に、ただ通りすがるだけでも光に包まれる体験を、人が人のためにしてくれている
その事実がどうしようもなく眩しく思えるのかもしれない
イルミネーションの下を笑顔で子どもが歩く
その輝きは電飾の灯りに勝るとも劣らない
いや、むしろイルミネーションと子どもの無垢な笑顔があって完成するひとつの絶景なのかもしれない
大自然の中で、人の営みの中で、そこかしこに美しい景色はある
それに気づかせてくれるのは、美しく彩ろうとする人の心なのだろう
イルミネーションの下で溢れる人の笑顔で凍えた心が綻ぶから、私はイルミネーションが好きだ
12/14/2024, 2:27:53 PM