広い部屋、聞こえるのは私の呼吸と無機質な時計の音だけ。
君と一緒の頃は「2人分の荷物が入るとさすがに狭いね」なんて笑いあっていたのに。
お互い、合っていなかった。すれ違っていた。
気付かないふりしたけど、やっぱり耐えられなくって。
増える喧嘩、部屋の隅でうずくまって泣いたのは何回あっただろう。好きだったんだけどなぁ。
やっぱそれだけじゃやっていけなかったのかな。
空っぽの部屋、聞こえるのは私の泣き声。
あんなに窮屈だった狭い部屋が今は愛おしくてしょ
うがない。
『狭い部屋』
6/5/2022, 9:11:20 AM