キミから届いた手紙を開けると、ほのかに、キミの香りがした。
「…いつもつけてる香水の香りだ」
キミとの連絡はスマホだから、なぜ手紙を。と思ったけれど、遠距離でなかなかキミと会えなくて、淋しがってる僕が、淋しくないように、キミを身近に感じられるように。という気遣いなのかもしれない。
「優しいなぁ」
そう思いながら手紙を開くと、僕への想いがたくさん綴られている。
「…会いたい」
手紙を読み終わると、会いたい気持ちがあふれてくる。
「僕も書こうかな」
手紙を封筒に戻そうとしたとき、封筒に水滴が落ちたような跡を見つける。
「…これって」
キミの涙の跡…そんなわけ…。
何の跡だか僕にはわからないけれど、すぐにでもキミに会いに行くと決めたのだった。
5/6/2025, 9:48:55 AM