#5『あなたとわたし』
貴方と私はいつも一緒。
「ヌワアアアアアッ!」
絶対に離れることなく、その手を一時も話すことはなかった。
「ハァアアアアァァァッ!!」
どちらが大きいかなんて、くだらない喧嘩もしたことあるけど。
「フンスッ!」
いつでも貴方と私は運命共同体だった。
「今日も元気だああっ!」
だからこの手が離れることなんて考えられない。絶対に無いと思ってた。
「ぐおおおおおあああっ!? なんてことだぁああ!」
貴方は私の前から消えてしまった。どうして? なんで? 私の何がいけなかったの?
何度も考えた後、落ち着いて答えを導き出す。
あぁ、この人のせいだと。
「畜生おおおおおお! あああああああ! お前だけは残っていてくれええぇ……」
だから私は決めた。すぐに貴方のことを追いかけると。
「こちら……もう片方も駄目ですね。もう少し早ければ……」
そして私も消えた。
「それでは動かしてみてください」
……。
「動く……でも聞こえない! 左右の上腕二頭筋の声が! うわあああああ!!」
11/8/2023, 8:11:25 AM