最後の声…
『愛してる』
そう言えば、あなたを苦しめるかな?
正直に言えば、一生私だけを想っていてほしい
だけどね、あなたの幸せも望んでいるの
もし、わたしがいなくなってしまって、
何年後かに、あなたが大切にしたいと思える子が
できたなら、嫌だけど、幸せになってほしいの
あなたがわたし以外の子と結ばれるなんて…、
心の底からは喜べないのも事実だけどね
わたしは先に待っているから…
※ ※ ※ ※ ※
もう自分は死んでしまうのだと感じてから
わたしはそんなことばかり考えてしまう
はぁ…、死にたくないなぁ
そう思った途端に、目がじわりと滲んだ
頬を流れる涙が止まることを知らずに溢れ出す
「っ…、ふっ、ううぅ…っ…」
死にたくない、
まだあなたと一緒にいたい
ひどい、ひどいよ、神様
わたしとあの人を一緒にいさせてくれないのに、
あの人にはまた運命の人が現れるんでしょう?
そんなのって…、ないよ
※ ※ ※ ※ ※
「まって…、!ねぇ…!まだいかないで、!!」
あぁ、あなたの声が聞こえる
あなたの人生はこれからも続くんだよね…
それなら…
「今まで、ありがとう」
頬に、生ぬるい感覚があったけど、
それがなんなのかまではもう感じなかった
ああ、言えなかった
『愛してる』って、伝えたかった
わたしの『最後の声』にしたかった
6/27/2025, 3:39:04 AM