REINA

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春爛漫


桜の季節になると思い出す。
あの日、彼女から紡がれた言葉を。
ひらひらと舞い散る桜と同じように、
彼女の頬は薄く染まっていた。

あの時の僕は、その期待に応えることができなかった。
『友達』という枠から先に進むことが怖かったのかもしれない。


桜の季節なると思い出す。
あの日、彼から紡がれた言葉を。
ひらひらと舞い散る桜と重なって、
彼は凛とした声で答えた。

一年越しに発せられた彼からの気持ち。
去年は悲しみに頬を濡らしたけれど、今は違う。

ようやく2人の気持ちが交わった。
来年もこの桜の景色を2人で見たいと思う。





4/10/2024, 1:07:34 PM