『もしも世界が終わるなら』
※BL
ベッドの端に座って読んでいた漫画に、世界が間も無く終焉を迎える緊迫しつつシーンが描かれていた。
ベッドに寝転んでバイクの雑誌を読み耽る君に声をかける。
「もし世界が終わるって言われたら、君はどうする?」
「くだらねえ。ガキみてえなこと言ってんなよ」
「いいじゃないか、たまにはちょっとしたお遊びも。ちなみに、僕は君と一緒に過ごしたい」
僕の言葉を聞いて、わかりやすく君の口角が上がった。
「そう言う君も、ガキみたいなことで喜んでるじゃないか」
「喜んでねえ」
「相変わらず素直じゃないなぁ。世界が終わる前に、君の素直なところ見たいな。ほら、素直に僕のこと好きって言ってみなよ」
握った拳をマイク代わりに君の口元へ寄せると、手首を掴まれて、手の甲にキスが一つ落とされた。
間近で僕を見つめる君の鋭い瞳に惹き寄せられて、僕は動けなくなってしまう。
君の唇が弧を描いて、今度は僕の耳に触れた。そのまま、低い甘い声で、
「愛してる。世界が終わろうが終わるまいが、オレはいつだってお前と一緒にいたい」
そう囁かれて、僕はそのままベッドに押し倒された。
9/18/2025, 5:51:58 PM