ペパーミント劇場

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小学三年生の時私は思いたって、学区外に友達も誘わず、たった一人で、出かけたことがある。そこには、私が見たこともない学校、見たこともない家々、見たこともない公園、見たこともない人々が居た。皆一様に、俯き加減に歩き、似たようなベージュの上っ張りを着ていた。ベージュのズック靴だけが新品のようで、異様に綺麗だったことを覚えている。全体的に街も人も灰色っぽい暗さで砂が吹いてるのかと思うほどだった。
私は1人立ち尽くし、辺りを見回した。当たり前だけど、そこには知ってる顔は一人も居ない。喧嘩ばかりしてる弟も、仲良しの宮木君と真奈ちゃんもつとむ君も居ないのだ。私は背中が冷たくなるのを感じた。ここから帰らなければ!

12/5/2025, 4:49:24 AM