崩壊するまで設定足し算

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▶50.「ベルの音」
49.「寂しさ」
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1.「永遠に」近い時を生きる人形‪✕‬‪✕‬‪✕‬
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太陽を追うように少し移動しながら日没まで過ごし、人形は岩の穴から研究所へと戻ってきた。

途中、何か薄い膜のようなものを通り抜ける感覚があったが、土埃がなくなった以外は何も起こらなかった。

昨夜よりも、部屋の中が明るい。
稼働したことで、どこかから動力を取り込み始めたようだ。

大型機器の方も順調に進んでいるようだ。
引き続き、施設の探索と資料の読み込みを進めていく。

資料は、隣国の人間が書いたものであった。
ここフランタ国がある大陸は、共通の文字を使っているものの、言葉には国により若干の違いがある。
それに加えて、専門用語の多用により意味の取れない単語が増えているのだった。
とはいえ読み込みを続けていけば、ある程度解読はできるだろう。


人形は、昼は山、夜は研究所の探索を繰り返した。
山では人間とのニアミスもなく、
資料からは、人形に使われているだろう技術をいくつも見つけた。

また、地下に長い通路を見つけて入ってみたが、
あまりにも長く、途中で対策無しに向かうのは危険と判断した。

そして引き返したところで、

チーン…

大型機器から、
待機時間終了を知らせる軽妙なベルの音が鳴った。

人形が向かうと、
電子音声が流れてきた。

「開始ボタンを押してください」


‪✕‬‪✕‬‪✕‬は、電子音声に指示されたボタンを押した。

12/21/2024, 12:29:09 AM