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勿忘草
  忘れないよ、と、思い出すよ、は
まったく別の性質を持っている

意識して自ら思い出すのと、言われて思い出すのとは
全く異なる

いつも大事な場面で思い出してもらえるような人になりたい

まあせめて、忘れないでいてほしい


あんな人も居たねと、
よい思い出だけ、いっしょによみがえって欲しい


何もなし得ない人生で、誰にも忘れられたのでは寂しすぎる

憎しみと怒りと妬みすら恋しいようでは寂しすぎる

こんな寂しがりやが、居た
限りない奇跡で生まれた存在が居た
とんでもなく無駄だといえる時間を過ごしてきた
身内にしか認識されていない

あの可憐な花のようには生きられない
醜くもがいて、溺れて、命からがら酷い姿で恥を晒して
誰かの記憶に残ろうとしている
自分のことも愛せない
何にも真剣になれない
愛されているか試すことが生き甲斐
どこにいても誰と何をしても自分を生きてない
情報社会に操られて、自分がわからない
知りたくない認めたくない
無能な生きる価値のない存在と
私以外全員幸福だ
私以外の不幸な人なんてたくさんいるのに
こんなに孤独なのは私だけだろう
愚か
都合のいい時だけ

あんなに綺麗な青色に、風に揺れる小ぶりな花
あんなふうに、可憐に生きられない
見苦しい姿を晒して這いつくばってる
周りの目に怯えて、怯えていることすら隠して
虚勢でやり過ごしている
下品に咲くしかない
澄んだ青色を目指しているのに
真っ黒に腐って
周りにいる綺麗な青色まで犯して真っ黒に腐らせる
可憐な青色が眩しくて憎たらしくて
跡形もなく踏み潰したい
できるだけ残酷に引きちぎってぶちまけたい

2/2/2024, 6:57:25 PM