_*みゅら*_

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ある少女が居た。少女は12歳ぐらいの子で腕には痣があった。恐らく親から暴力を受けていたのだろう。少女の名は六花というらしい。六花は本当の親ではないと思い、家出をした。暫くすると知らない路地裏に居た。路地裏には特に何も無く、ただ一本の花があるだけだった。花はとても綺麗で花弁は五枚あった。『 私もこの花のように綺麗になりたかった。』そう呟いていると、一匹の黒猫が六花の視界を横切る。黒猫はこっちに来てと言うかのように、にゃーんと鳴く。六花は綺麗な花を持ち、黒猫について行くことにした。

黒猫について行くとそこには狐のような耳が生えていて糸目な男の子が立っていた。気づくと黒猫は消えていた。六花が声を掛けようとした時と同時に男の子が『 君……辛かったでしょ?』と六花に優しい声で囁いた。確かに辛かった。誰も理解してくれなかった。六花は言葉が出なかった。暫くすると男の子が『 僕も同じ。君は六花ちゃんで合ってるかな?』
と声を掛けてくれた。六花は『 うん。貴方は?』そう聞くと男の子は『 僕は紫雨。』と直ぐに言ってくれた。紫雨は六花の方に寄り、こう言った。『 その花綺麗だね。その花と交換に君を転生させてあげる。どう?』と。六花はこの花と交換で自分の人生が変わるならと思い、『 いいよ。私の人生が変わるなら…』と紫雨に言いながら綺麗な花を渡した。紫雨は『 多分転生後も会えるかもね。有難う……』と言った。

気がつくと六花はベッドの上にいて隣には"あの人"が居た。『 やぁ!僕の事覚えてる?』と優しい声で六花に聞く。六花は勿論覚えていた。命を助けてくれた人なのだから。『 えぇ。覚えてるよ。紫雨さん』『 良かった(笑)』と会話が弾む。話すことが楽しいことだと初めて思った六花は『これが"幸せ"ていうものかのかな 』と紫雨に尋ねる。すると紫雨は『 そうかもね(笑)』と笑いながら答える。

転生後はとても楽しく友達もでき、芸術家として有名になった。幸せで満ちた。でも人によって"幸せ"の感じ方は違う。もう一度考えて欲しい。幸せとは何なのか、幸せとは嬉しい時だけに感じるものなのか。考えて欲しい。皆さんにとって幸せとは何ですか?


お題 ˚*.꒰ 幸せに ꒱.*˚

4/1/2023, 11:25:22 AM