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幸せとは

それは目に見えて、目に見えない。
これは触れられて、触れられない。
こんな音を感じ、音が聞こえない。
そして匂いを嗅ぎ、匂いがしない。
そんな味があり、味が無い。

ボクにとって、幸せは五感で感じるもの、だと思っている。

美味しいご飯を食べる時、ふと思った。
ボクはその時、風邪を引いたから匂いがしなかった。
だから、五感の中にある嗅覚がない状態で食事をすると、
不思議な事が起きた。

それは、美味しいご飯を食べた、という記憶が残りづらくなった。

味は美味しいし、見た目は美味しそうだし、料理から聞こえる美味しそうな音、触って感じる美味しさ、それはあったのに、嗅覚が無いだけで全く記憶に残らなかった。

それは何故?と思ったボクは凄く考えた。
その結果、ボクの中で理解したのは、美味しいご飯は五感で堪能するからこそ、記憶の中に残るんだ。と感じた。

例えば、モナカのバニラアイスを食べるとして。

カラカラなモナカと冷たくて溶けたアイスを手で感じて、
見た目は薄茶のお菓子の間に挟まる薄黄色のアイスクリーム、
パクッと食べた時に聞こえるモナカの砕ける音とアイスを含む音、
ふわっとした甘い味がするバニラと、
少し無味だが優しい味がするモナカを舌で感じ、
そして、甘いバニラの香りと、優しいお菓子の匂いを感じる。

こうすることによって、
頭の中でパズルみたいに組み立てて完成して、
完成したパズルを綺麗で美しい額縁に入れて飾る。
そうすると、記憶として残る。のだとボクは思った。

食べてる時や、記憶として残ってる時、また食べないな、と思う時や、誰かにその話をする時、それはきっと、幸せな気がする。

美味しいご飯を食べれば幸せだし、それなら記憶として残ってる時も幸せだろうし、また食べたいな、と思うのも美味しかった幸せとして思い出してるし、誰かにその話をして、美味しいというのを共有する事も、幸せなのだと感じる。

幸せとは、五感で感じる事だと、ボクは思う。

ああ、こんな話をしてたらバニラアイス食べたくなっちゃった。
美味しそうだなぁ、食べたいなぁ、美味しかったんだよなぁ。

うん、明日、食べよう。

1/4/2025, 2:12:26 PM