鏡の中の自分指先を沈めるようにそっと触れる。硬く冷たい感覚が時間の経過と共にじんわりと温度を持った。その中に映る私は変わり映えのしない呆けた顔でどこか不思議そうに此方を見つめている。何度繰り返すのだろうか。何時になれば気が済むのだろうか。夢と現との往来など、只の人には出来まい。私が此れに諦めのつく日は来るのだろうか。
11/3/2024, 1:10:01 PM