題 君の奏でる音楽
君の音楽ってなんでそんなに光をまとってるんだろう。
わからない、分からないけど惹きつけられる。
同じ楽器なのに、君がひくと軽やかで優しくてふんわりして、それでいて光を感じる。
君の弾くピアノは、まるで天使たちに祝福されたような音色に聞こえるから。
僕の心は満たされていく。
いくら欠けていても、君の音色を聴くと満たされていくんだよ。
それが、他の人にも有効で、そこが少し悔しい。
君の音色の良さを知っているのは僕だけでいいのにな、なんて変な嫉妬心を抱いてしまう。
でも、こうして音色を聴けるだけで、君の音色を聴くことを許してもらえるだけで、僕は幸せだって、いつも思い直すんだ。
僕の弾くピアノが少しでも君の心を打っているといいんだけど。
いつもコンクールで顔を合わせた時笑ってくれるけど、君がどう思っているのか分からないから。
ただ、君の演奏はいつも優勝で、僕は準優勝だ。
悔しくなんかない。君が優勝して、嬉しく思う。
それよりも、僕は君の心に僕の音色が少しでも届いていたらいいのにな、と夢想する。
君のことが好きな僕の気持ちを、込めた音色が届いていますようにって思う。
8/12/2024, 10:10:48 AM