Ling

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君は温い。
君の胸に身を埋めると、程よい熱を感じる。
例えるならば、それは陽だまりだろう。現に、じんわりと君が私の心に灼きついている。私は君のせいで日焼けしてしまった。

君が私に安心を与えるならば、私は君に何が出来るだろうか。

君のいない夜は少し肌寒い。私は仮初の温さを布団に求めた。君も肌寒くなって布団に温もりを求めていれば良いな。なんて少し酷い事を考えてしまった。
でも、もしそうであったなら、今度は私が君に温もりを与える事が出来ると思った。温もりを返せると思った。

なんだか太陽を反射する月みたいだなと考えながら、君を照らし安堵させたい気持ちを表に表し、君が淋しくなっていれば良いと薄汚れた気持ちを裏に隠した。


2025/11/16 #君を照らす月

11/16/2025, 10:55:00 AM