どんな恋にも終わりはある
絵本で読んだ人魚姫にだって
流行りに乗って読んだ少女漫画にだって
その形がどんなものであろうとも
永遠などないと分かっているつもりだった
けれど僕は気付いてしまった
馬鹿みたいに縋るように永遠を望んでいるのだと
そしてそれは君を等しく永遠に
動けなくしてしまう事と同じだと
僕達の交わした約束は今や綺麗な琥珀となって
光が当たる度キラキラと輝くけれど
果たされる機会を失ったそれは
直視するにはまだ少し苦しい
「もうやめよう」って笑って言った君の声色が
本気かどうか見極められないまま
無意識に子供みたいな
我儘を放ったこの口が憎い
君が苦しむくらいなら何でも、なんて
誠実なふりをしたこの胸が恥ずかしい
結局僕はまた君の声に安堵している
永遠などないのに
5/18/2023, 12:42:34 PM