言の葉 音の羽

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最近は寒さが急に強くなって、秋よりも冬、秋風よりも冬風みたいな感じだよね。でも、秋を感じる瞬間は一瞬でもあったはず。
さて、秋といえば何を思い浮かべる?食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋……色々あるよね〜。
私は秋といえば、物悲しい季節とか、1年の折り返しの季節ってとらえるんだ。
秋が物悲しい季節…。これは昔の考え方で、よく和歌とかには秋は悲しさを表す際に使われる季節なんだ。
私には今年の秋は物悲しいなあとか、悲しさを感じる瞬間がいっぱいあった。

季節は秋。葉っぱが色づき始め、気づけばもう枯れ葉になって、冬を迎えようとしている。
新しい環境にも慣れてきて、ようやく落ち着きはじめたなと思う。春も忙しかったし、夏も夏で忙しい毎日を送っていた。慣れることも大変だったし、毎日こんなハードな日々を送るなんて…ちょっと辛かった。そんなハードなにもようやく慣れた気がする。
しかし、慣れてきて気が抜けたのか、人から注意を受けることが多くなって、気が沈む毎日を送ってしまっている。急に夏の頃の自分が最高潮だったように感じてきてしまう。あの頃の自分を忘れて、また1からやり直しになってしまった。夏の自分を取り戻すのはとても辛かった。ストレスと周りからの期待で自分が潰れてしまいそうだった。「こんなことになるくらいなら、あのときに頑張りすぎなきゃ良かった…!」と、あのときに努力していた自分を後悔しそうになった。好きなことも嫌いなっていく。努力する気を失い始める。「これではあの頃と変わっていないじゃないか!」と言い聞かせ、頑張ろうとする自分もいたが、頑張ろうという気が全く起きなかった。そんな風にしていた私の帰り道、私の横を吹き抜ける風はひどく冷たく感じた。
ある日、家に帰って、妹が懸命に勉強していて努力している姿をみて、今までの自分の行動をひどく後悔した。
「何をしていたんだ!?目の前で必死に頑張ってる人がいるじゃないか!」
それから今に至るまで、私は毎日必死に勉強している。ちょっとの私とは違う。
今の私を吹き抜ける風はとてもすがすがしい秋風だ。

11/14/2023, 12:10:00 PM