未来
俺の恋人は可愛い。
向日葵のような明るい笑顔と、誰にでも優しく、相手がどんな人だろうと心のロックに鍵をさす性格。優しいそよ風が頬を撫でるような、心地の良い声と匂い。
誰がどう見ても、「完璧」な美しい少女である。
しかし、こんな俺が彼女の恋人として現在ここにいるのには理由がある。
俺には未来の時間が少ない。
病気なのだ。余命宣告を受けた。
同情心だけから隣に居るのかもしれない。
でも、きっと違う。
お互い愛を確かめあったから。
そんなことを考えているうちに、隣の電子機器が時間を知らせる無機質な音を出す。
あぁ、時間だ。
「… 愛してるよ。ミク。」
「… わ … たし … も … あいしてる」
無機質な音が終了の合図を出す。
あぁ、そうだ。
俺の彼女の名前は、ミライと書いてミク。
名前まで素敵なんて、生きる伝説だ。
… 未来。俺ももうすぐ。
2周目でストーリーが変わって見えるように書いてみました … 👀
6/17/2024, 3:57:20 PM