NoName

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空に向かって
友達と歩いた冷えた帰り道
アスファルトがむきだした土の霜を
靴で踏んで、
「いい音だねぇ~……」
と霜の砕ける悲鳴を味わいながら歩いた道
ふと上を見あげると人の顔をしたキモイ雲があった
人に指を刺しては行けないッ!というルールがよぎる前に
澄んだ空気の充満する空に向かって大きく指を指した
「あれ!あの雲!おじさんの顔みたい!!」
友達は目を丸くして雲を探した
私は雲の正確な位置を教えたい!と思い
友達にピッタリくっついて目線が正しく行くように移動、
友達は人とあまりくっつきたがらないのを思い出し
しまった!と思ったが
気持ちに答えるように友達は私の肩辺りにもたれたかかった。なんだか嬉しくなって私もちょんと頭をつけた
「あの雲だよあの雲!おじさんの雲!」
というと、
「うそぉ!うちは虫に見えるんだけど!!」
2人でどっちにしろキモイ形だね!という結論でこの話は終わった。

4/2/2025, 4:36:44 PM