「病室」
いつの間にか僕は、やけに綺麗な部屋に居た。
確か
"肝試しをする為に、友達と山奥の廃病院を散策していた"
という所までは覚えている。
ふとスマホを見ると、もうすぐ午前三時をまわる頃になっていた。
生憎、僕と友達は学生で、今日は平日である。
"早く帰らないと"
と、声をかけようとしたが、どこにも姿が見当たらなかった。
一応、探しに出掛けようと思い、扉に手をかけ、開けようとした。
だけど、開かなかった。
最初は、建付けが悪くて開きずらいのかと思って、勢いよく引っ張ってみたりしたものの、一向に開く気配がない。
僕は、得体の知れない部屋に閉じ込められてしまった、という訳だ。
仕方なく、周りを観察してみる事にした。
周りを見渡すと、どこもかしこも白一色、
例えるなら、手を付けていないキャンバスのような部屋だった。
中央には、真新しいベッドが1つと、
一般人にはよく分からない機材が山積みになっていた。
やっとの事で捻り出した結論は、
"ここがなにかの病室であり、前に人が居た"という憶測だった。
病室であれば、部屋が綺麗な事とよく分からない機材が多いことに合点が行く。
(執筆中)
8/3/2024, 3:56:28 AM